進行の切断の反復の再開

誰が読んでいるのか知らないが、昨日かいたように、昨夜はライブに行ってきた・・・感想としては、ヒジョーにスゴい。ちょっと感想も未整理のうえに、自分の判断基準がいまなおイマイチ分かっていないのだが、そのなかで判断する限り、ヒジョ―にスゴかった・・・
ただ、よくしらないがヒョーロン家みたいな人は誰もいなそうであった。なぜだ、なぜいないのだ。そう思ってしまうほどにスゴい。


ちなみに3つのバンドが出て、どれもスゴかったのだが、ここで書こうとしているのはヌーである。
ただし、最初から目当てだったからというわけでなく、あるいは「期待を裏切るレベルを見せてくれた」というのでもなく、なんというか、そういうのと桁がひとつズレていたようなスゴさがあった・・・他の人がどう思ったのかが気になるのだが、どうだったんでしょう?


なんとなく書くと、手探りなのかもしれないが、にもかかわらずあるテクニックとエステティックが結合していたというかんじ。それは、「オレがオレが」というようなオリジナリティとか、感情の起伏のような効果とかとは、関係がない。が、一つの何か。そういうのがあった。それがスゴい。
あるいは、こういうことを書くと何かエラそうだし、別にエラそうにしたいわけでは全くないのだが、個人的に判断した限りで、たぶんそこには世界レベルの演奏があったように思う。たぶん。全体として。・・・よくわからないが、どうだったのだろうか。


だからといってどうしたわけではないが、まあひとりくらい大騒ぎしてもいいのではなかろうかとか思ったりしたわけである。こういうのって、どうやって書いたら良いのかわからない。
だから要は、見ていない人は羨ましがれと言いたいところである。とりあえずそういうことで、このモードはひとまとめ。



いつものようなメモ。まず会場がはじめて。せせせせまい・・・が、客は結構いた。というかほとんど満員。一体何を聞きに来ているのかと、自分も含め謎だったが、とりあえず人はたくさんいた。


メモ。ホースは、なんというか変わらない・・・良く知らないが、このバンドに「不調」とか「好調」とかいう目盛りがあるのだろうか。だからといって安定した感じはまったくないのだが、謎である。
ちなみに個人的に理解したところでは、このバンドこそ変態というか、倒錯しているかんじ。ここで言う倒錯とは、いわゆる服装倒錯みたいなかんじで、つまりは何か本体とは別のものをまとっているような性格である。
ただし、だからといって服を脱がせれば本体がでてくるかというと、次から次に謎の姿をあらわしつづけ、どこまでいっても底がみえない。だからといって、ワザとそういうことをやっているのかというと、ひょっとして表面にみえているもの自体が正体かもしれない。
と、そうやってよく分からないところを常にふらついていることを続けているんじゃないかという、そういう理解。ただ問題は、この側面自体が、バンドの一つの仮面にすぎないのかもしれないということなのだが、そのへんはよく知らん。



メモ2。オーロラは、実はよくしらないで見にいったのだが、ふつうに楽しんだ。演奏技術が見た目に反して異様なかんじで、やみくもに怖い。ちなみに今回見た3つのバンドはどれもベースの人が怖い(正確には、怖そう)という共通点があった。というか、見た目のみならずベースの音も怖い。




で、ヌー。メモ3。
長い一曲。しかもフレーズは一つだけ。それで、たぶん40分ちかく押し切る。といってもループさせるわけでなく、複雑なリズムと組み合わせたり、フレーズをずらしながら重ねたり、ハーモニーをつくったりしながら、ずっと展開しつづけ、演じきるかんじ。衝撃。


うーん、よくわからないけど、新曲ということもあって一つ大きかったのはメロディかもしれない。これは間違っているかもしれないが、アルバムを聞いていた範囲だと、どちらかというとメロディはとりあえず置いておいて、リズムを追求していたような気がする。とくにドラムスふたりの、壊れてしまったマシンが正確に壊れたリズムを構築しているような、たぶん多くのひとがそういう印象を持つと思うけれど、そういう性格の追求。違っていたら怒られても構わないが、そういう印象がある。
で、その側面はそのままに、今回はメロディまで実験していた。それは上に書いたように、5音くらいの短いフレーズで(6音だったか?)、ある種のミニマリズム
だが、それはフレーズを延々と列ねるのではなく、おそらく全体の構造をつくったうえで配列させている。だからフレーズとフレーズの間にかなり余白があったり、あるいはそれがリズムとずれていたり、そういう形で一つのフレーズがかなり複雑な模様をつくりあげていく。


いいかえると、よくわからないが、つまるところ全部の要素が実験でできているような作品というかバンドというか演奏になっていたようのだ。いいかえれば、どこにも人任せな部分がない。だからといって、エモーショナルな展開があるとか、そういうわけではない(←そういうこと自体がある種の人任せなのだ)。そういうものとは手を切ったところで、全部の要素が実験的。それで押し通された。これは衝撃である。



これ以上書いてもしょうがないな・・・一つだけ主観的につけくわえると、一瞬、この音楽の中に、音楽のすべてがあるように錯覚した・・・つまり、ミニマリズム、メタル、ロック、不規則なリズム、クラスター的な/トライバルなパーカッション、宙に浮いたようなメロディと、ハーモニーetc.・・・それはつまり現代音楽かもしれず、でもズンズンとベースが鳴っていて、サックスが吹かれている、
そういう音楽。だから何なのかといわれるとよくわからないが。




そういえば一つだけ質問チックな感想があり。はじめるまえに、「シンサイみたいのがあると、不必要なものは取り去るものである」みたいなことを言っていたけど、そういうのって、曲についても考えていたことなのだろうか。念のために言えば、別にシンサイと音楽の関係とかについて考えたいわけではない。
そうではなくて、なんというか全体として、正体がでてきたというか、本気なかんじしたのである、あるいはそういう感銘をうけたのだった。つまり、これまでは、ホームページとかインタビューとかでも、どこか「本体は隠れています」というようなところがあったけれど、(なんかそういうのもどうでもいいな)というような風情があった。ような気がした。


とはいえ、これは別に突っ込みでもなんでもない。当たっているかどうかはしらないのだが、もしそういうところがあったとすれば、当然と言えば当然であり、けれど実は当然ではないのだが、単純に、あらわれた本体がスゴかったと思っただけだった。
でも、それはフツーにスゴいということである・・・うーむ、何が言いたいのか自分でもよく分からん。




とかなんとか、とりあえず書いてみたが、つまるところ全然伝わっている気がしない・・・。まあ、誰が読んでいるのかしらないので、誰に伝えているわけではないが。
なので、つまるところは、見ていないひとは羨ましがってほしいところである。あるいは少なくとも要チェックである。あるいは、まあそういうのはどうでもいいので、ただ単に、またやってほしい。


つまるところ、何が言いたいのか分からなくなってしまった、
ので、
つぎに続く。