模倣反復

間が空いた。とりあえず一つのメモ。


とりあえず、今さらだがゲームピースのようなものについて考えてみた。とくに理由もなく、内容だけ書いてみる。
しいていえば、組み合わせ論に似ているようなもの。



ここでは、トランプを使う。トランプは1組だけ。各演奏者に、カードを切って、何枚かずつ配っておく。何枚にするかは、事前に決めておく。

このゲームには指揮者もプロンプターもいない。ルールは、トランプの4種のマークにしたがって、各演奏者が他の演奏者の演奏を反復する、というだけしかない。


とりあえず適当に、スペードは完全に反復するとしてみる。クラブは1分間遅れて反復し、ダイヤは3オクターブあげた反復、ハートは3オクターブ下げた反復をするものとする。
各演奏に、具体的な旋律はないものとする。基本的に、すべて単音の持続音のみか、持続できない楽器については残響が消えてから同一の音を出すものとする。
各カードの数字は、音量を示しており、1から10まで、小←→大を示すものとする。絵札にかんしては特別で、楽器の演奏ではなく、声やハンドクラッピングなどをおこなうものとする。仮に11から13まで順に、声をだす、拳や足などで机や椅子を殴る乃至蹴り飛ばす、自由に振る舞う、という指定にしてみる。
念のためだが、演奏者は4人にかぎらない。


最初のスタートについては、カードを配り終わった後、残ったカードとジョーカーを使って、演奏者を決める。人数分−1のカードにジョーカーを交ぜ(ジョーカーが2枚ある場合は、人数分−2)、ランダムに引いてもらう。ジョーカーを引いた人が、スタートを担当する。



このゲームでは、最初の演奏者以外、すべてがその反復ないし変型によっている。また最初の演奏者も、ある一定の時間演奏したのちは、自分が引いたカードに従って他の演奏者の演奏を模倣ないし反復することとされる。各演奏者は、模倣ないし反復にさいして、他のどの演奏者の演奏を模倣しても構わない。ただし原則として演奏は模倣に限定されている。また、配布されたカードそれぞれについては、一定時間演奏したら、次のカードの指定に移ることとする。


上にあるように、ここには基本的に反復もしくは模倣しか示されていない。しかし、実際の展開が単調なものになるかどうかは、やってみなければわからないことが予想される。とりわけ、模倣にさいして加えられるオクターブの変型と、絵札が指定している各種の行動が、単純な反復になることを妨げることになるとおもわれる。また、それらの変型や行動をさらに反復・変型・模倣することも期待されており、それらをどのように模倣し、どれを反復するかは、各演奏者に委ねられている。
ここで演奏者に許されているのは、誰を、何を模倣するかという自由である。





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