「バ  ング  ント」展を思い出す

『美術手帳』の最新号に「バ  ング  ント」展の小特集が載っていて、読んでみた。まだ参加者によるシンポジウムとか、そういうものの内容は出ていないけれども、展覧会はこの特集によって一段落したと思われる。会期終了からもう1ヶ月近くが経ち、そろそろ忘れられ始めている頃かもしれない。書く、ということは思い出すことでもあるけれど、書かれることは葬られることでもあって、読むことはそれに結末を付けることでもあり、またそれを思いだし別の方向に開くことでもあるのだろう。読んだ感想としては、人それぞれだなと思ったり、評論家って大変だなと思ったりした。そこでようやく、それを思い出してみる。
僕は展示にいったのも偶然で、それがたまたま初日のオープニング・パーティだった。それで大変に衝撃を受けたけれど、それはその、たまたま初日に行ってしまったということもあると思う。僕は美術家に知り合いもいないし、オープニング・パーティなんて始めてだった。だからそれが異様なのか普通なのか分からないけれど、相当のリアクションがあったのを見ると、やはり異様な初日だったのだろう。他の日に行ったら荒唐無稽としか思わなかった可能性もかなりある。