2005-10-03から1日間の記事一覧

感想

たぶん僕は展示を社会的に引き付けすぎているし、またあまりにナイーブになりすぎ、感傷的にすぎるのだろう。作者3人の意見と合っているのかも確かではない。ただ、あえて引けば前回の横浜トリエンナーレでみたオノ・ヨーコの滑車から光の柱が展に突き立つ…

消失ふたつ

あらためて展示をじっくりと見た。3人の作家による展示はちぐはぐでもあったけれど、それゆえに多様なメッセージを読みとれるものでもあった。 それは、二つの消失を示していたように思う。ひとつは、消えてしまうこと。あったものがなくなってしまい、展示…

消失と持続

しかもその中でSachiko Mと石川高は、びくともせずに演奏を続けていた。Sachiko Mは野次になれているのかもしれないが、それでもどこか辛そうに見えて、石川高は笙を口にしたまま微動だにしなかった。ざわめきの中で音が聞こえてきた。 僕はその無関心と無理…

無関心と消失

けれど、あのとき演奏中にあったのは徹底した無関心だった。演奏があり、作品がある中で、かなりの数の人が、そもそも演奏を聴いていないのだった。オープニング・パーティがどんなものかは知らないが、理解できないならば会場を出ていけばよい。たかが20…

演奏とざわつき

ややすると、演奏がはじまった。Sachiko Mと石川高による、大友作曲作品の演奏。CD で出ている「モジュレーション」の変形バージョンらしかった。これは生で見ないと分からないのではないか。そんな期待があった。明らかに会場が騒いでいたが、少しくらいは…

P-HOUSE

あるのは、白い、ごく普通のギャラリースペース。「バニシング・ポイント」の数語が消えて「バ ング ント」。テーマは消失らしい。行ってみたら混んでいて、既に酩酊している人たちもいて、入るまでにすでに行列ができていた。並んでいるのを見て、もうそこ…

きっかけ

きっかけは単に音楽を聞きに行ったのだった。その日はたしか高円寺の円盤で飛頭のライブがあり、大友作品とどちらに行こうかと散々迷ったあげく、たまたま出くわした友人を半ば以上だまして連れて行った。僕はいつも常に現代美術に触れているわけでない。も…

「バ  ング  ント」展を思い出す

『美術手帳』の最新号に「バ ング ント」展の小特集が載っていて、読んでみた。まだ参加者によるシンポジウムとか、そういうものの内容は出ていないけれども、展覧会はこの特集によって一段落したと思われる。会期終了からもう1ヶ月近くが経ち、そろそろ忘…